- 2026年7月7日
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「低リスク」ルートで実際に起きたクマ被害 ― 都民の森・鞘口峠事故の検証
はじめに2026年7月7日午前10時ごろ、東京都檜原村の「都民の森」内、鞘口峠からおよそ10……

ジネヴラ・デ・ベンチの背後には、ネズ(ジュニパー)の茂みと遠景がありました。モナ・リザには、蛇行する道と岩山が広がっています。ところが、その間に描かれたこの一枚には背景がありません。暗い闇と、手前の石の縁だけです。
ルーヴルでこの絵の前に立つと、人物がこちらへ押し出されてくるように感じます。目力が強く、押し切られそうになります。この圧力はどこから来るのか。今回は、4枚の肖像画を同じ手順で測って確かめました。
比較に使った4枚は、ジネヴラ・デ・ベンチ、白貂を抱く貴婦人、ラ・ベル・フェロニエール、モナ・リザです。いずれもレオナルドが描いた女性の肖像画です。
画像上に点を打ち、次の指標を同じ手順で出しました。
方向の取り決めに注意してください。画面の右と、人物の右は逆です。この記事では、すべて「画面」の左右で書きます。

画面内の傾き(+は右側が下がる)は次のとおりです。
| 作品 | 肩 | 目 | 鼻 | 鼻と目のずれ |
|---|---|---|---|---|
| モナ・リザ | +12.6° | -0.8° | -1.0° | 1.8° |
| ジネヴラ | -9.7° | +0.5° | +2.1° | 2.6° |
| フェロニエール | +7.6° | -4.5° | +0.9° | 3.6° |
| 白貂 | +9.9° | -4.2° | +7.6° | 3.4° |
※鼻と目のずれは、図の符号どおりに「鼻の軸の傾き」と「目の線の傾き」を足し合わせた値の大きさです。

最初に、筆者の予想は外れました。体と顔の向きが最も鋭角なのはフェロニエールだと考えていましたが、傾きの数値では、肩の傾きが最大なのはモナ・リザ、鼻の軸の傾きが最大なのは白貂です。フェロニエールが最大なのは、目の傾きと、鼻と目のずれだけで、しかも白貂とは僅差です。
一方で、はっきり読み取れる違いがあります。ジネヴラとモナ・リザは、目がほぼ水平です(±1°以内)。これに対して、ミラノ期の白貂とフェロニエールは、目が揃って約-4.3°傾いています。肩は右が下がり、目は右が上がる。逆向きの傾きが重なって、静止した構えに動きが入っています。
傾きだけでは、「向き」は分かりません。そこで、左右の目の幅と、瞳の位置を測りました。
| 作品 | 目幅比(画面左:画面右) | 顔の向き指標 | 視線のずれ |
|---|---|---|---|
| モナ・リザ | 0.74 | -14.8%(画面左向き) | +0.125 |
| ジネヴラ | 1.30 | +13.1%(画面右向き) | -0.03(ほぼ中央) |
| フェロニエール | 0.72 | -16.6%(画面左向き) | +0.144 |
| 白貂 | 1.55 | +21.7%(画面右向き) | +0.238 |

読み取れることは4つです。
フェロニエールの圧力は、顔の向きの強さではなく、この反対回転にあると読めます。顔を背けられているのに、目だけが追ってくる。そのせめぎ合いが、「押し切られそう」な感覚の正体だと考えます。ただし、モナ・リザとの差(視線のずれ 0.144 と 0.125)は小さく、誤差の範囲かもしれません。
ジネヴラより後に描かれたこの肖像画に、背景がない理由を考えます。まず、根拠が確かな事実があります。
《白貂を抱く貴婦人》の黒い背景は、後世の上塗りです。 クラクフ国立美術館などの調査で、元の背景は灰青色から暗灰色の無地だったことが分かっています。これが後の時代(18〜19世紀とされます)に黒く塗られました。つまり、「レオナルドの肖像は黒い背景」という印象は、一部が後世の産物です。
では、フェロニエールの暗い地は当初のものでしょうか。今回の調査では、この点を確かめた技術調査の記録を見つけられませんでした。以下は、確度を分けた読みです。
背景を取り除いたのではなく、背景の代わりに「視線」と「石の縁」で空間を作った。そう読むことはできます。ただし、暗い地が当初のものかどうかは、未確定です。
この測り方は、ポートレート撮影の物差しになります。
角度の指標が示すもの
| 測るもの | 撮影での意味 |
|---|---|
| 肩線の傾き | 水平だと安定、傾くと動きと柔らかさが出る |
| 目線の傾き | 頭の傾き。水平だと格式、わずかに傾くと親しみが出る |
| 左右の目幅比 | 顔がカメラに対して何度回っているか |
| 瞳の位置 | 顔の向きとは別に、視線をどちらへ逃がすか |
フェロニエールの構造は、撮影の用語では「体を斜めに向け、顔だけカメラへ戻し、目線もカメラへ返す」ポーズです。体、顔、視線の3つを、別々に設計できます。顔を背けたまま目線だけを戻すと、正面から撮るより視線が強く感じられます。逆に、顔と視線を同じ方向へ向けると、視線がカメラを通り越して、物語性が出ます。
背景を暗くして人物を明るくする効果
撮影の要点
アングル
これらは傾向であって、絶対的な法則ではありません。目幅比は目の個人差にも影響されるので、自分の写真どうしの相対比較として使ってください。
出典
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